何年も使っていない古いパソコンを普段使いしたい、
細かい設定なしにインストールできるOSを探している時、
たまたま持っていた本にBodhiLinuxについて紹介されていたので
試してみました。
(プロフィールで紹介した本を参考にしています)
OS選び
このブログでは、以下を目安にしてLinuxOSについて書いていきます。
- OS(ディストリビューション) : BodhiLinux (Standard Release版 64bit用)
- 画面テーマ(Moksha) : 葉っぱのテーマ、Moksha Wood Grey
- 使うパソコン : 安めのパソコン
いつ壊れてもいい・使い回しのきくパソコンを使います
(新品のパソコンは使いません)
パソコンの必要性能・スペック
BodhiLinuxが動作するための必要なパソコン性能です。
最近ですと32bit版のパソコンは見ないですが、環境に応じて使い分けができます。
(32bit版パソコン)
CPU 500MHz
RAM 512MB
ドライブ容量 5GB
(64bit版パソコン)
CPU 1.0GMHz
RAM 768MB
ドライブ容量 10GB
なぜBodhiLinuxを選んだ?
他のLinuxOSより以下の点がやはり良いなと思ったので選びました。
難しい設定は極力いらないものを選びました。
- 独特な使い勝手だけど、シンプル・余計な機能がない
- LTS版のサポート期間が5年間
- 古いパソコンでもインストールして使える
- インストールUSBメモリーが作りやすい (容量が小さく書き込みの時間も短い)
- コンパクトなOSなので、イメージファイルのダウンロード・アップデートの時間がはやい
- OSの入れ直しがしやすい
インストール方法
ダウンロード
本家サイトからイメージファイル(拡張子iso)をダウンロード
(本家サイトのダウンロードページはこちら)
次に、ライティングソフトを使ってイメージファイルをUSBメモリーに書き込みます。
ライティングソフト
Windowsであれば「ルーファス」というフリーソフトがよく使われています。
Ubuntuでは「MultiWriter」というフリーソフトがあり、
$ sudo apt install gnome-multi-writer でインストールできます。
インストール
USBメモリーを差したままパソコンの電源を入れます。
USBメモリー内のイメージファイルを起動させてインストールします。
OSを書き込んだUSBメモリーが自動起動しますので、
あとは指示に従ってインストールします。
なお、自動起動しないときはBIOS画面で
起動の優先順位をUSBメモリーに変更します。
詳しい方法は、パソコンの取り扱い説明書や、他サイトを参照してください。
インストール上の注意
インストール中は画面の説明にしたがってインターネット接続します。
更新に必要なファイルも合わせてインストールするからです。
元々入っていたOS(Windows)はすべて削除します。
日本語化
インストール直後は日本語が入力できません。
コマンドで必要なソフトをインストールしてから設定をします。
ターミナル(Terminology)という黒画面ソフトを起動します。
以下のコマンドを1つずつ入力し、Enterキーを押します。
(ターミナル・ソフトの起動)
・(クリック) メニュー(デスクトップ画面左下の葉っぱのマーク)
/(カーソルを合わせる) アプリケーション
/(カーソルを合わせる) システムツール
/(クリック、下から3番目) Terminology
<端末でコマンド実行する>
(OS環境のアップデート)
$ sudo apt update
(ログインパスワードを入力する)
$ sudo apt upgrade
(インストール)日本語環境のソフト
$ sudo apt install language-pack-ja
(インストール)gnome関係の日本語環境ソフト
$ sudo apt install language-pack-gnome-ja
(インストール)Firefoxブラウザーの日本語環境ソフト
$ sudo apt install firefox-locale-ja
(インストール)日本語入力ソフト
$ sudo apt install fcitx-mozc
(インストール)日本語の文字・フォント
$ sudo apt install fonts-ipafont
・他の関連フォント(IPA Pゴシックなど)も一緒にインストールされます。
(ウィンドウを広げなくても、文字が途切れず表示されるので見やすいです)
<言語パックの設定>
表記がまだ英語のままなので、日本語に設定します。
・(Settings Panelウィンドウ を開く)
・(クリック)Menu/Settings/Settings Panel
・(Language Settingsウィンドウ を開く)
・(クリック)Language/Language Settings
・(クリック)日本語/(右下)詳細設定
/(確認)日本、UTF-8
/(Apply)適用/x閉じる
<その他設定>
・(Modules を開く)Language Module を読み込む
・(クリック)Menu/Settings/Modules
/(選択)Settings/(下スクロール)Language/Load
(表示:日本語に変わります)
<日本語の入力設定>
・(クリック)メニュー/アプリケーション/設定/言語サポート(Language Support)
(メニュー画面はなぜか全部が日本語表示にはならないです)
・(クリック)インストール ---(次の注意書きが表示されますのでインストールします)
「言語サポートが完全にはインストールされていません」
「今すぐインストールしますか」
(※)インストール後何回か実行します。
日本語化できていなかったところも少しずつ日本語化されます。
例 LibreOfficeのメニューバーなど
・(選択)Fcitx4 ---(キーボード入力に使うIMシステム)
・(クリック)閉じる
注意
途中で何か英語の字幕の小さなウィンドウ(ポップアップ)がでますが、構わず閉じます。
おそらくですが、「OSのもともとの設定が古くて、設定したことがかみ合わない」
みたいな注意書きのようです。
(後で再起動して対処します)
<基本設定>
・(クリック)メニュー/設定/設定パネル/言語
/入力方式の設定/(チェック外す)入力方式は設定しない
/(選択)fcitx/適用
(参考)fcitx とは
アジアの言葉を使えるようにするプログラムみたいです。
<IPA Pゴシックの設定>
・(設定パネル〜[フォント]を開く)
・(クリック)メニュー/設定/設定パネル/外見
/フォント
/(チェック)カスタムフォントクラスを有効にする
・(クリック)フォント:IPA Pゴシック
サイズ :普通
・(クリック)適用/閉じる
メニューが日本語表示になります。
(好みでIPA Pゴシックも設定できます)
(パソコンを再起動します)
いろいろ設定をしてきました。
この段階では日本語での表記になりますが、まだ日本語入力はできないです。
(OS全体に設定したことが伝わっていない状態です)
設定を全体に適用させるために、ここで1度再起動します。
Fcitx設定の確認
●(確認する)メニュー/アプリケーション/設定/Fcitx設定
特に何もいじることなく確認だけします。
ウィンドウを開いて、上に「キーボード-日本語」、下に「Mozc」と
表記されていればOKです。
----------------------------------
・(上)「キーボード-日本語」
----------------------------------
・(下)「Mozc」
---------------------------------- 、であればOK.
日本語が入力できるか確認
・試しにメモ帳(LeafPad)を開いて、半角/全角ボタンを押すと、
Mozcが起動して、下のタスクバーにオレンジ色の丸に「あ」と書かれた
アイコンが出るはずです。
(もう一度半角/全角ボタンを押すとアルファベット入力に変わります)
日本語が入力できます。
(手前味噌な小話)
UbuntuOSの制作に関わっている団体の一つに「Ubuntu Japanese Team」があります。
最初から日本語に対応したUbuntu(Ubuntu Remix)を制作しているようです。
ホームページには、他のUbuntu系OSに特に設定をしなくても、
掲載されたコマンドをターミナルで実行すれば日本語に対応した設定がされますよ、
ということが書かれてあります。
試しに実行してみましたがBodhiLinuxでは何も変わりませんでした。
(もしかしたら、自分のやり方が間違ってるのかもしれません。)
テーマの設定
インストール直後すぐ思うことは、画面の作りが独特だなということです。
全体的に緑色の画面です。
BodhiLinuxは、Bodhiテーマを約20種類用意してあって自由に選ぶことが
できます。それぞれに画面のデザインが変わります。
インストール直後は「Green Theme(緑の葉っぱのテーマ)」になっています。
このテーマは現代的で新鮮な印象です。
実はこのテーマを変更すると使い勝手が変わりますので、
それぞれインストールしてみて好みのテーマを使いましょう。
(豆知識でもう少し詳しく書いています)
もう一つのテーマで「Moksha Wood Grey」が使いやすいのでご紹介します。
(壁紙は好みが分かれるので、お好みで自由に設定します)
<テーマのインストール方法>
・(クリック)メニュー/アプリケーション/システムツール
/Bodhi AppCenter/(選択)Themes - Moksha
/(Wood Grey Theme)一覧の中からテーマをインストールします。
/Install/AptURLを開く
・(ポップアップ)
/(はい)Do you wish to install bodhi-theme-moksha-wood-grey?
・(入力)パスワード
・(クリック)閉じる
・(クリック)メニュー/設定/テーマ/(選択)MokshaWoodGrey
一覧の中からテーマをインストールします。
まとめ
LinuxOSのインストールについて以下の作業が必要になります。
- OSを選ぶ
- USBメモリーに書き込む
- パソコンにインストールする
- 日本語の設定をする
- テーマを選ぶ
1から4は他のUbuntuにも共通している様なので、
もし設定でお困りでしたら参考にしていただければと思います。
(参考にしたサイト)
Ubuntu日本語フォーラム
https://forums.ubuntulinux.jp/viewtopic.php?id=20058